他部署と飲み

某事業本部のR&D部門の部署と飲みにいってきた。
その部署は月1回、定期的に懇親会を開催しており、
そこに他の部署の人を誘っているという。


ちょっとサークル的なノリを感じなくもなかったが、
いい意味で、和気あいあいとしており、いい部署だと
感じた。


今までほとんど絡みのない事業本部だったので、今日
いろいろとその内実を聞くことができてとても勉強に
なった。表面的な情報から自分が推測しているものと
実際に話を聞くのとでは現状というものが全然違うと
いうことがよくわかった。


特に印象に残ったのは2つだ。次世代○○と○○通信
である。次世代○○のほうは技術の進化トレンドから
次はそうなる、というのが自明であると僕は感じてい
た。それはそれで大変なのだが、リニアな競争軸があ
るだけのもの、というふうに思っていたのだ。でも、
実際にその次世代○○が既存製品を置き換えるかとい
うと、必ずしもそうとは限らないということがわかっ
た。要は、技術的には新しいのだが、既存品を置き換
えるメリットがあるのだ。確かに、△△がよりいい感
じ、とかそういう特徴はあるものの決定打がないのだ
。だから、事業部が及び腰である、ということもうな
づける。そんな状態だから、他社が大々的にやる、と
なってあわてて自分たちもプロジェクトを組む、なん
ていう状態に陥っているのだろう。


もう一つは、○○通信、これは技術としては大変面白
いのだが、アプリケーションがないためまったくブレ
ークしない技術の代表例といえる。一応、コンソーシ
アムとかではそれっぽい将来像はかけるものの実用化
には遠い。これのアプリケーションは見つかるだろう
か、直感的には非常に難しいと思う。ここがシーズオ
リエンティッド技術の難しいところだろう。そう考え
るとニーズに焦点を当てる、というのが確かにビジネ
スを考えたうえではもっとも効率がいい、というふう
にもいえるのかもしれない。でも、こういう技術って
いうのはえてして、「やりながらアプリを探す」とか
そういうことになるんだろうな。それで成功した事例
を集めると面白いかも。ヒートポンプなんかはその技
術の一つかもしれない。ただ、こういうのが「死の谷
」なんだろうな。


それら以外にも、親会社との関係や付加価値の出し方
など、いろいろと問題があることがわかって。この事
業本部に対しては、比較的リニアな成長の絵が描ける
から他事業に比べれば楽なのかもしれない、なんて、
あまっちょろいことを考えていたが、決してそうでは
ないことがわかった。どこの事業だとしても、それを
成功させるのは大変なことなのだ。


と、あらためて謙虚になれた夜だった。


ん、でも、他社がどんどん参入してくるってことを考
えれば成長事業であることは間違いない!